What's up, everyone！
当たり前の話だけれど、 クルマに乗ってSO-CAL（南カリフォルニア）の道を流せば、そこはアメリカのカルチャーであふれている。 サーフィン？ スケート？ いや、そんな特別なことをしなくたって、カリフォルニア好きならただ日常を過ごすだけで、ワクワクすることだろう。
西海岸の日差しが眩しいストリートをクルーズしていると、左手にスーパーマーケットの看板が見えてきた。広大な駐車場の向こう側には、でっかくて薄べったい建物。ハンドルを切って、ちょっと入ってみようか……そうだ、Cal's Trivia第４回目のテーマはアメリカのスーパーマーケットで決まりだ！
クルマはバックで駐車しない、頭から突っ込むのがアメリカの流儀。もしも日本のようにバックで車庫入れしたら「アイツは強盗か？」なんて思われてしまうかもしれない。駐車場を見渡せば、みんな前向きに停めている。
眩しい太陽と青い空、パームツリーたなびく南カリフォルニアだが、心地いい潮風につられて何から何まで開放的になるのは禁物だ。クルマを離れて出歩く時はドアロックは確実に、貴重品も車内に置かないように。あと、駐車場がでかいので、クルマをどこへ停めたかも覚えておくように。
スーパーマーケットの店内へ入ると、これがまた広大で驚くはず。とくに欲しいものがなくても、とりあえず巨大なショッピングカートを転がそう。歩けば色とりどりのフルーツがお出迎え、バーベキューしたくなる肉、肉、肉。家に飾りたくなるアメリカンなパッケージのお菓子たち、すごい色をしたカラフルなドーナツ。スポーツドリンクも本当に体にいいのかわからない色だがカートに放り込んで次のコーナーへ……。
目に飛び込んできたのはエンジンオイル、ヘッドライト、タイヤたち。「えっ、ここはカー用品専門店？」と思うほどの品揃え。ドレスアップパーツから本格的な工具までが、食料品と同じフロアに並んでいる……このスケール感と大雑把な感覚。これぞアメリカのスーパーマーケットなのだ。さすがDIY大国、自分のクルマのメンテナンスも多くの人が当たり前のように自宅のガレージでやっていたりする。
おもちゃ売り場も楽しい。Hot Wheel（ミニカーのブランド）がずらりと並ぶ様はまるで専門店のようだ。さらに大人でも乗れそうな電動スポーツカーやジープ（もちろん子供向け）、キッズよりもデカいぬいぐるみもある。
衣料品のコーナーは男性、女性、子供と分かれていて、言うまでもなくそれぞれ広い。ビッグサイズは簡単に手に入るが、小柄なサイズが目当てならステューデントサイズから探すことになる。
そんなふうに、日常やライフスタイルと密接な関係にあるからこそ、その国の文化の違いをはっきりと見て取れる。スーパーマーケットはその最たる存在なのだ。アメリカのカルチャーが好きならなおさら。サイズや色、すべて英語のパッケージを見ただけでぐっとくる人もいるだろう。
気づけば何時間もたっていて、ただ見るだけのはずが、すっかり満杯になったカートを押してレジへ。ベルトコンベアーの上に商品を並べて会計するスタイルは、アメリカの日常だ。レシートはお店を出るまで捨てないように。出口にいる警備員がチェックするシステムの店も多いから。
駐車場へ戻り、リヤゲートを跳ね上げてカートの荷物をクルマへ積み込む。前向き駐車は便利でしょう？ そしてバックで枠から出ようとすれば、たいていのクルマが停止してくれる。そんな運転マナーもまた、SO-CALのカーカルチャーなのだ。
なにげない日常も楽しいアメリカ。
では、次なる楽しみを探しにドライブを続けるとしよう。
◎カリフォルニアで出会えるスーパーマーケット一例
WALMART
（ウォルマート）
世界最大級のスーパーマーケットチェーン。価格帯もリーズナブルで、食材、衣料、家電まで、とにかく何でも売っている。
TARGET
（ターゲット）
アメリカ国内50州すべてに店舗を構え、その数は1500店以上。ザ・スーパーマーケット然としたWalmartよりデパートチックで、自社ブランド製品をはじめおしゃれなアイテムも多い。
TRADER JOE'S
（トレーダージョーズ）
ロサンゼルス発祥で、やや小ぶりながら高品質なオーガニック食品やオリジナル商品が手頃な価格で手に入る。特に自社ブランドの品揃えが豊富で、エコバッグなどはコレクターズアイテムとして人気。
WHOLE FOODS MARKET
（ホールフーズマーケット）
オーガニック系の食材を扱うスーパー。やや高価格帯だけど、その分美味しさや品質には自信あり。
illust: © Hirockshow
text: Satoshi
